Vol.6
「The SECRETCLOSET」の小さなドアに込められた想い

Mar 3 , 2017

2017年3月3日。「The SECRETCLOSET」名古屋店がオープンしました。ブランド設立10周年を迎える記念すべき年に誕生した、6店舗目となるこのショップもまた、オーナーである小野瀬慶子の"ものづくりへの想い"が込められた特別な空間となりました。今回のJOURNALは、その源流へと遡る旅。2007年、「The SECRETCLOSET」一号店のドアに込められたメッセージをご紹介します。

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大手セレクトショップのファッションディレクターを経て、自らオフィスを構えることになった時、小野瀬はその新たな城を「YOUR SANCTUARY」と名付けました。「訪れる人にとって、居心地がよく、元気になれる空間」----―そんな「サンクチュアリ」を、お客様とともに積み重ねながら、創っていくことができたら、と願ったのです。

当時の小野瀬は、ロンドンの自宅と、東京のオフィスを行き来する日々でした。小野瀬にとって、緑豊かな庭を見下ろす解放感のあるリビングで、本当に好きなものだけに囲まれて過ごすことのできるロンドンのフラットは、まさに自身の「サンクチュアリ」だったわけですが、神宮前にセレクトショップ「The SECRETCLOSET」一号店をオープンすることになったとき、彼女の頭には、その自宅のリビングルームが思い浮かんだといいます。

「気心の知れた友人の自宅に遊びに来た時のように、リラックスした気分でお買い物を楽しんでいただけるように。私のフラット、私のクローゼットに、お客様をお招きするイメージで、ショップのインテリアをデザインしました。お客様のわがままと、私のパーソナルな視点、プライベートなサービスが、隅々まで行き届いている場所でありたい、と」

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神宮前店を訪れたお客様は、小野瀬のロンドンのフラットのドアと同じ小さな黒い木のドアを開け、リビングルームで上質な洋服や小物を楽しみ、ソファでくつろいだりおしゃべりを楽しんだりして贅沢な時間を過ごして、「またね」と笑顔でドアを出てゆく。小野瀬が思い描いたのは、そんな1対1の、お客様とのパーソナルな関係性だったのです。

「例えば美容院は、髪の毛に触れるということもあって、お客様と美容師さんとの距離が近しいですよね。その方のお仕事とかファッションの好み、人柄も把握していないと、信頼感も生まれにくいですし。でも洋服においては、ひと言も会話せずに買い物を済ますことができる。トレンド重視の若い頃はそれでもいいかもしれないけれど、大人の女性にとっては、ものを買うという目的だけでなく、その過程の中で、いい時間を過ごす贅沢を楽しんでほしい――それが、10年経った今でも変わることのない、私たちのコンセプトなのです」

10年をかけて、お客様とともに大切に創り上げてきた「サンクチュアリ」は、少しずつ進化を遂げています。そして誕生した新たな「サンクチュアリ」、「The SECRETCLOSET」名古屋店。そのこだわりとは......(次回に続きます)。